アクティブリスニングはすべての悩みを解決する

仕事も家でも思ったように進まない。仕事では頑張っていても結果がでない。家では居場所がないように感じる。そんなことはありませんか。

わたしもどれだけ頑張っていても思ったように進まず、悪いことばかり起きることがありました。

しかし、赤羽雄二氏が書かれた『自己満足ではない「徹底的に聞く」技術』の「アクティブリスニング」に取り組むことで仕事も家庭も好転しました。人とのコミュニケーションが改善したからです。

著者の赤羽さんは「アクティブリスニングによって仕事やプライベートで起きる問題の7割は未然防止、解決、改善する。」と言われています。

わたしは2020年5月におこなわれたBINARYSTARオンラインセミナー「自分とチームの生産性を大きく上げるアクティブリスニング実践」に参加し、アクティブリスニングを実践しました。アクティブリスニングを徹底することで、仕事の生産性があがり、子どもとの関係も良好になりました。また、苦手な人との付き合い方も良くなりました。

この記事では、アクティブリスニングに取り組み、どのようにアクティブリスニングができるようになったのかを紹介しています。

アクティブリスニングは人として尊重すること

アクティブリスニングは、部下・子ども・同僚であっても、相手を尊重し、真剣に話を聞かせていただく姿勢のことです。話をしっかり聞くことができれば、相手に信頼され、それまで想像もしなかったほど、いろいろ話してくれるようになります。アクティブリスニングをする上では、相手を尊重する気持ちが非常に大事です。

部下でも子どもでも人として尊重し、真剣に話を聞かせていただく

アクティブリスニングは、「立場が上、強い」ほうから「下、弱い」ほうに対して(つまり、上司が部下に、親が子に、夫が妻に(もちろん逆もありますが))するのが一番意味があります。信頼されず、本音を話してもらえないことが大変多いからです。

また、アクティブリスニングは、相手を尊重し、真剣に話を聞かせていただくことです。これは、話をただ聞くだけとは違います。話を聞いてはいても、心の中で言いたいことを我慢して聞いていたら、相手に気持ちが伝わってしまいます。

アクティブリスニングの4つのステップ

アクティブリスニングには4つのステップがあります。第1ステップは、話を聞き、信頼される。第2ステップは、必要なら質問する。第3ステップは、問題の本質をつかむ。第4ステップは、解決策を得るです。

アクティブリスニングは第1ステップで、相手の話を真剣に聞き、信頼されることが何よりも大切です。相手は萎縮していることが多いからです。

第2ステップで、必要なら、萎縮させないように気をつけて質問させていただきます。

第3ステップは、第2ステップまでの結果として、問題の本質が見えてきます。

問題の本質が見えれば、ごく自然に解決策も浮かんだり、問題が解決することも多いです。

どのようにアクティブリスニングに取り組んだのか

わたしは2020年の5月におこなわれたBINARYSTARオンラインセミナー「自分とチームの生産性を大きく上げるアクティブリスニング実践」に参加し、アクティブリスニングをしたら悩みが解決すると思いました。そのため、真剣、徹底的に話を聞くことからはじめました。

セミナーに参加し、思いついたその日から毎日アクティブリスニングの取り組みを続け、続けて改善していくための工夫をしました。また、アクティブリスニングができなくなったときや、わからなくなったときには、 『自己満足ではない「徹底的に聞く」技術』 の著者である赤羽さんにどうしたらいいのかを相談し、解決策を教えていただき、それをそのまま実行していきました。

この取り組みを2020年の5月から127日間ずっと続けていくことで、アクティブリスニングが自然体でできるようになりました。具体的な取り組みとアクティブリスニングが自然体にできるまでに起きたことを紹介します。

毎日PDCAを回すために『ゼロ秒思考』の「メモ書き」とFacebookグループに文章でアウトプットした

毎日アクティブリスニングをしていくと同時に、「メモ書き」とFacebookグループに文章でアウトプットすることをしました。

毎朝「メモ書き」をおこない、いまからなにをするかに集中した

毎朝「メモ書き」をおこないました。必ず書いたタイトルは

  • 昨日はアクティブリスニングができたか
  • アクティブリスニングができた理由(あるいはできなかった理由)
  • いまからなにをするか

です。毎朝書くことにより、昨日の振り返りをおこない、改善点を考える。良かった場合はモチベーションアップにつながりました。また、毎朝書くことで1日アクティブリスニングをする上での動機付けにもなりました。

Facebookグループに文章でアウトプットし、客観的に自分の行動をみる

毎日、Facebookグループ「赤羽雄二氏提唱のメソッドを徹底的に実行するグループ」にアクティブリスニングの取り組みを文章でアウトプットしました。アウトプットするときに必ず書いた内容は

  • アクティブリスニングが何%できたか
  • アクティブリスニングのメモ書きを何枚書いたか
  • アクティブリスニングに取り組んで気づいたこと、発見など

です。アウトプットすることで、人に分かりやすい文章を書く必要があるため、自分の頭の整理になりました。

自分の中の話したい気持ちとどう向き合うか

アクティブリスニングに取り組み、一番最初にでてきた問題は、話したい気持ちを抑えることができないことでした。どう頑張っても最後まで人の話を聞くことができない。聞くことができても、どこか我慢していて無理がある。これでは、ストレスが溜まるのでアクティブリスニングの取り組みが続かない。このままでは、まずいと思いました。

毎朝の「メモ書き」で、自分の深掘りをした

毎朝「メモ書き」をしていくと、昨日の振り返りのタイトルで「どうして話をしてしまうのか」が何度も出てきました。最初はそのまま「話したい気持ちを抑えることができないから」という答えが何度も続きました。そういったなか、Facebookグループへの投稿をみていると、どういうときに話をしてしまうのかがわかりました。それは、

  • テンションが上がりすぎたとき
  • 自分を認めてほしいとき

です。

アクティブリスニングの良さが分かっていないため、テンションが上がりすぎたとき、話すぎてしまう

「メモ書き」と「Facebookグループへのアウトプット」を繰り返していくと、アクティブリスニングの良さやあり方を正確に理解していないことが分かりました。

アクティブリスニングの良さは、赤羽さんのセミナーのアーカイブ動画を見て騙されたと思って取り組んでみる。また、アクティブリスニングをするのはなぜかなどのメモ書きにより、再度の動機付けをする。ことをしました。

アクティブリスニングのあり方では、メモ書きのタイトルで、「どんなときアクティブリスニングができないか→テンションが上がりすぎたとき→テンションが上がったときはどんな状態か→自分をコントロールできていないとき。また、テンションが上がりすぎて話をしすぎると相手がどう思うのか」という深掘りと相手の立場にたったメモ書きをしました。

そうすると、テンションが上がったときに話だしてしまうスイッチのようなものが自分の中にあると分かりました。また、コミュニケーションが相手が主役ではなくて、自分が主役になってしまっていると気づきました。

愛着障害から自分を認めてほしいと思い、話をしてしまう

こちらも「メモ書き」で、「どんなときにアクティブリスニングができないのか」を書くと、「自分の成果をアピールしたいとき」、「自分が得意分野の話のとき」などの答えが出てきました。さらに深掘りをしていくと、その根源は、「自分を認めてほしい」という気持ちからでした。これは、わたしの20代からのコミュニケーションのパターンであり、常に頭の中にあるものの「自分を認めてほしい」という気持ちがどこからくるのか分かっていませんでした。そこで、赤羽さんに相談すると、「愛着障害」からではないでしょうかと教えていただきました。

ここで、「愛着障害」からくる「自己肯定感」の低さから話をしてしまうことがわかりました。

話したい原因が理解できると、目の前に集中でき前向きに取り組むことができるようになった

話をしてしまうのは、「テンションが上がったときのスイッチがある」、「コミュニケーションの主役が自分になっている」、「愛着障害からくる自己肯定感の低さ」が原因だと理解できました。そうすると、毎朝の「メモ書き」でいまからなにをするかなどで、これをどうしたらいいのかと前向きに取り組むことができるようになりました。このときの「メモ書き」はアクティブリスニングだけで、毎朝だけでなく、1日を通して10枚以上は書いていました。

アクティブリスニングができるようになり、仕事の生産性があがり、子どもとの関係も良好になった

毎朝の「メモ書き」とFacebook投稿をしながらアクティブリスニングに継続して取り組むと、コミュニケーションの主役が相手になり、テンションが上がったときのスイッチも気にすることなく、アクティブリスニングができるようになりました。また、Facebook投稿でアクティブリスニングができたパーセンテージと毎日取り組んでいる日付の積み上げが自己肯定感のアップにつながり、自分を認めてほしいという気持ちが薄れていき、アクティブリスニングができるようになってきました。ここまでに速くたどり着いたのは「愛着障害」はアクティブリスニングを知る2020年5月より前から向き合い、両親との対決などをして距離をとっていたからだと思います。

そして、アクティブリスニングができるようになると、仕事でも家庭でも目の前のことに集中し、仕事は生産性があがり、子どもとの関係も良好になりました。

ここまでの取り組みを、赤羽さんに取り上げていただいた内容をはこちら仕事の生産性があがり、子どもとの関係も良好に。「アクティブリスニング」3週間実践のメッセージをご紹介

相手の立場にたった「メモ書き」でさらに好循環を起こす

アクティブリスニングに取り組み3週間で自分自身と向き合い、話したい気持ちがなくなり、アクティブリスニングが自然体でできるようになりました。

そして、仕事で色んな方からたくさんの話を聞かせていただく機会が多くなりました。会社の経営状態や歴史、仕事だけでなく職場の人間関係などの情報も多くなり、経営者や上司の発言の意図が少しずつ分かることによって、仕事の意図も見えなかったところまで見えてくるようになりました。また、一緒に働く人の話を聞き業務に取り組むことで、わたしや周りの人も目の前のやることに集中し、好循環が起きてきました。

それは、社長の立場にたったメモ書きをすることで、社長の立場を理解し、合わせて現場の人の話を聞くことで社長に的確に質問し、社長と現場との溝を少しずつ埋めることができるようになったからだと思います。これは、アクティブリスニングが根底にあり、相手(社長)の立場にたったメモ書きをしていたからです。

そして、アクティブリスニングで好循環が起こることにより、感謝の気持ちが自分の中から自然にうまれ、ポジティブフィードバック(どんなときでも肯定的に話す、感謝をする)ができるようになりました。

※ポジティブフィードバックの詳細はFAQをご確認ください。

聞く力で、職場のコミュニケーションを改善!「アクティブリスニング」4、5週目挑戦のメッセージをご紹介

アクティブリスニングで苦手な人との付き合い方が変わった

アクティブリスニングに取り組み6週目では、いつでもだれに対してもアクティブリスニングが自然体でできるようになりました。そして、ポジティブフィードバックも合わせて自然とできるようになりました。

しかし、ただ一人だけどうしても苦手でできない人がいました。その方は、とても攻撃的でアクティブリスニングをしていても質問を投げかけてきて、回答に対して揚げ足をとってくる。敵意しかないような方でした。

ここで注意したいのは、「こまったちゃん、かまってちゃん」やモラハラ、パワハラではないかということでした。「こまったちゃん、かまってちゃん」やモラハラ、パワハラであれば全力で逃げることが必要です。あまりにも苦手だったため、そう決めつけてしまって逃げたいと思ったときもありました。しかし、赤羽さんに相談して、解決策を実行して苦手な人との関係性が劇的に変わりました。

最初は苦手な人の気持ちはなにをしても理解できない

まず最初に、苦手な人にアクティブリスニングをするためにしたことは、「相手の立場にたったメモ書き」と「メモ書きでの振り返り」、「観察」です。

「相手の立場に立ったメモ書き」を始めたのはいいのですが、全くペンが進まない。どうしても書くことができない。書くことができても最大3枚まで。どうしようも無い状態でした。

「メモ書きでの振り返り」をしても全く深掘りができません。書くことを拒否している状態です。

最後に「観察」をしようと思っても先入観しかなく、冷静に見ることができない。アクティブリスニングも到底できない。

「逃げる対象」かも分からないまま決めつけてしまっては、アクティブリスニングができる人とできない人に分かれてしまうと思い、徹底的に取り組みました。

苦手な人になりきって「メモ書き」や行動をしてみると急に視界が開ける

どうしようも無い状態で赤羽さんに相談しました。そうすると、赤羽さんから

「相手の立場での辛さ、幼少の頃からのストレスや毒親などを想像し、相手を研究対象と思って、徹底的にA4メモ書きしてみることをおすすめします。アクティブリスニングではなく、普段の観察と想像に基づいて、本人になりきってみてください。相手の発言を人のいないところで口にしてみる、なども相手の気持ちがわかるようになると思います。そうやって、今はとんでもなく問題で不愉快でしかない人の痛みを感じられるようになると、急に展望が開けます。2、3人、そういうことができると、アクティブリスニングのスキルが劇的に上がるので、訓練の場だと思ってやってみてください」

とアドバイスをいただきました。この中で劇的に変わったのが、「相手の発言を人のいないところで口にしてみる」です。 苦手な人になりきって発言をしてみると、言っている本人もいい気分ではありませんでした。そうすると苦手な人が他の人とどのようにコミュニケーションをとっているか、どういう状況か、これまでどんな嫌なことがあったかなどが冷静に理解できるようになりました。

そうすると、 「相手の立場にたったメモ書き」と「メモ書きでの振り返り」、「観察」ができるようになりました。

苦手な人の状況が理解できると対応が変わる

苦手な人の 「相手の立場にたったメモ書き」、「 観察」を続けていくと 、相手のことの理解が進みました。そうするとアクティブリスニングが少しずつできるようになりました。

そのときに、毎朝の「メモ書き」やFacebookへの投稿を見直すと、心の底ではこちらが不愉快だと思っていたことが相手に伝わっていたことがわかりました。それが、苦手な人の立場でメモ書きをしていたおかげで、少しずつ相手のことがわかり、不愉快ではなく、感情は横において、きちんとアクティブリスニングをしているのが、言葉や表情、無意識に伝わる部分でもでてきていたのだと思います。

苦手な人との付き合い方が変わる!「アクティブリスニング」継続トレーニングの効果

苦手だった人と一緒にプロジェクトを成功させる

苦手な人もアクティブリスニングを続けていくと苦手ではなくなりました。そして、その方と一緒にプロジェクトをしてほしいと社長から依頼をうけました。さらに徹底的にアクティブリスニングとポジティブフィードバックをおこないました。プロジェクトの進行でもギブギブギブ・・・と徹底的にすることで、プロジェクトを成功させることができました。

そのときに一番うれしかったことは、苦手だった人から「岡さんがいたから成功できた」と言っていただいたことです。そのときに先入観を取り払い、アクティブリスニングに取り組んでいて本当によかったと心の底から思いました。

アクティブリスニングのベストプラクティスを見てさらにアクティブリスニングを深める

アクティブリスニングが自然体でできるようになってきたときに、アクティブリスニングを自然体でしている人を見つけることができました。それは、妻の母親です。妻の母親が義理のお兄さんの話を聞いている姿がまさにアクティブリスニングでした。すべての話を聞き、絶対に否定しない。口出しもしない。話をしても肯定的な言葉しか言わない。
これは、子どもが大人になっても、小さいころからずっと子どもを見ていて信頼関係が築けていて安全基地である父親や母親ができるとても素晴らしいことだと思いました。

この姿を見たときに、人として尊重することの意味を本当に理解することができました。こういう人になりたいと思いました。

仕事や家庭の中で年を重ね、色んなイベントがある中でも徹底的にアクティブリスニングに取り組み続けていきます。そうすると、最終的には、「アクティブリスニングはすべての悩みを解決する」のだと思います。

自己満足ではない「徹底的に聞く」技術